aaiaiai’s blog

本質を捉えたいんだと思います、たぶん

空間に漂う熱の存在を意識したこと

無性に柔らかくて甘いものが食べたくなり、猛暑の中カップケーキを作った。出来上がったそれを食べている時に、ふと疑問に思った。作ったカップケーキと保存状態にあった食物、それぞれレンジによる加熱・気温の変化といった様に、大なり小なり熱の影響を受けているという条件は共通だ。では熱の視点から見たときに、それらを違わせるものは何なのかと。

 

料理の意味を調べると、こうあった。 

食品を処理したもの,またその方法をいう。調理,割烹,炊事ともいい,古くは包丁,煮炊きともいわれた。料理は「生」「焼く」「煮る」「蒸す」「揚げる」が基本的な方法で,それに各種の調味料で変化をつける。その際考慮しなければならないのは,栄養価,衛生,味,色彩・形などの調和,季節感,経済性などである。従来は,経験に頼る名人芸的傾向が強かったが,近年だれにでも理解できる合理的な料理法の指導も盛んである。また,人々の嗜好も複雑化して,形式にこだわらない,新しい料理もつくられている。(-ブリタニカ国際大百科事典)

 料理の基本的な方法のうち、「焼く」「煮る」「蒸す」「揚げる」は加熱という前提があり、どの様な手法を用いるのかによって分類される。他にも、冷やして固める方法がある。熱を奪う過程で液状の物体が凝固しその性質は変化する。

 

つまり、熱は温度をある値まで変化させることによって、物質の固さや形、色や味などの性質を大きく変化させるエネルギーとなる。例えば、カップケーキは牛乳・ホットケーキミックス・卵・砂糖などを混ぜ合わせレンジで熱を加えると、液状だったものが膨らみ気泡を含んだ弾力性のある固体へと状態変化する。一方、身の回りに溢れている物は、姿形などの性質を維持している状態にあると言える。逆に、物の性質が簡単に変化したりしない、熱の変化が少ない環境で私たちは暮らしているとも言える。真逆の環境に住んでいたら生活するのも困難だし、そもそもそんな環境に私たちは存在できない。そう考えると、熱によって性質が変化する事の方が限定的な現象だ。

 

熱がその物の持つ基本的な性質を変化させるまでに影響を与えたか否かが、熱の視点から見たときにカップケーキと保存物との間で起こっていたことの違いである。